罹患後症状(いわゆる後遺症)とは
新型コロナからは回復していて、他に原因となる病気はないにもかかわらず、倦怠感がひどく新型コロナ感染前のように動けない、息切れがして歩くのもつらい、味やにおいがしないなどの症状が長引いたり現れたりすることがあります。
- 新型コロナにかかってすぐの時期から長引く症状
- 新型コロナから回復してから新たに現れる症状
- 症状が一度なくなった後に再び現れる症状
厚生労働省では、このような新型コロナ感染後の症状のことを
「罹患後症状(いわゆる後遺症)」と呼んでいます。
※このポータルでは、新型コロナの罹患後症状について、「後遺症」と記載しています。
なぜ、新型コロナ感染後に、症状が長引いたり現れたりするのか、その原因やメカニズムはまだわかっていません。
後遺症の症状
後遺症の症状は様々で、症状の強さは人によって異なります。
回復にかかる期間も人によって異なりますが、多くの場合、時間の経過とともに改善していきます。
<主な症状>
·倦怠感、疲労感 ·集中力低下
·ブレインフォグ※ ·頭痛 ·関節痛
·咳、息切れ ·脱毛 ·記憶障害
·嗅覚障害 ·味覚障害 ·睡眠障害
後遺症かも、と思ったら
後遺症を疑う症状がある場合には、激しい運動や無理な活動は避けて、まずかかりつけの医療機関や保健所等に相談してください。
かかりつけの医療機関がない、又はかかりつけの医療機関が後遺症の診療に対応していないなどの場合には、以下から後遺症対応医療機関を検索していただけます。
医療的な内容以外の相談先や情報はこちらにまとめています。
医療以外の相談窓口・支援制度(労災保険、健康保険、障害年金等)子供・就労者の特徴
【子供】
子供も後遺症とは無縁ではなく、症状の影響により、授業や部活動についていけなくなったり、学校に通えなくなるケースが報告されています。
特徴
- 小学校の中学年から高校生に多いですが、それより小さい子供でも見られます。
- 大人と同様に、症状は多岐にわたります。子供の場合は、朝起きられない、身体活動性が低下するなどの症状も見られます。
- 一方で、倦怠感や疲れやすいなど後遺症と思っていた症状が、鉄欠乏性貧血など、子供に多く見られる別の病気のこともあります。
対応
- まずは、つらい症状を周囲の大人が理解し、本人の症状や体調に合わせて過ごすことが重要です。
- 気になる症状がある場合には、かかりつけ医や専門医での診察・診断を受けることが大切です。
【就労者】
新型コロナ感染後に、症状が長引くことなどにより、通勤·仕事に影響が出ることがあります。
症状例
- 朝起きられず、通勤に時間がかかるようになった
- アポイントの予定を忘れるなど、物忘れが激しくなった
- 疲れやすく、作業に長時間集中することができなくなった
- 長い距離を続けて歩けず、特に階段で息苦しさを感じるようになった
職場における支援
- 本人が仕事に支障が出ることで「後遺症かもしれない」と自覚するところから支援が始まります。
- 業務を行う上でどのような配慮を希望するのか、まず本人が検討し、本人から配慮希望を申し出ることが原則です。
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申出があったら、上司が具体的に困っていることを本人に確認し、より適した配慮となるように、産業医から意見を聴くことも有効です。
(産業医がいない場合は、地域産業保健センターに相談することもできます。)
*職場からの一方的な配慮は、本人の為にならず、かえって逆効果となるおそれがあるため、注意が必要です。
*適宜、本人との面談などを通じて、健康状態や仕事の状況などを確認し、配慮内容を定期的に見直します。
後遺症に関するリーフレット等も掲載しています。